「自分の思い通りにいかないことが続きイライラ…」「ついカッとなって強い口調で怒鳴ってしまった…」「家族や身近な人に当たってしまった…」など後から自分の言動を後悔してしまった経験はありませんか?これまで一度も怒った経験のない人はおそらくいないでしょう。抑えられない「怒り」を感じて悩んでいる人も多いのではないでしょうか?本記事では、そんなイライラしてしまったときの怒りの対処法を考えます!
怒りとは?
人間の代表的な感情として、「喜・怒・哀・楽」が挙げられます。喜びの感情も怒りの感情も、人間の原始的な感情であり、子どもから大人まで誰にでも備わっているものです。そのため、嬉しい・楽しい感情と同じく怒りの感情が湧き上がることは、ごく自然なことで、それ自体は悪いことではありません。怒りが起こるということは自然であり、怒らないように抑え込む必要はありません。怒ってはいけないということではなく、怒る必要のあるところでは適切な怒り方ができ、怒る必要のないことには怒らないで済むようになれる、つまり線引きができることが大切なことです。
怒りの感情をコントロールし、上手に付き合っていくということ!
怒りの原因とは?

まず、私たちの怒りの原因は何なのでしょうか?
怒りの本当の原因は、相手やその状況ではなく自分のなかにあります。
相手に対する期待
相手に対して、「こうあってほしい」「こうあるはずだ」という、自分の期待や願望が裏切られ、分かってほしいと思うことが分かってもらえなかったときに生まれます。
「べき」という思い
「〜するべき」「〜であるべき」という思いも理想や願望と結びついており、それが違ったときに怒りが湧きます。
人は目標達成のための行動が妨害されると、不安や悲しさといったネガティブな感情を感じることが多いです。つまり怒りの原因とは、『自分自身の譲れない価値観』。理想と現実のギャップによって生まれたネガティブな感情を発散するための防衛本能なのです。→怒りは自分自身が生み出した感情
- 「べき」は人それぞれ異なり、正解、不正解はないのです。「べき=理想」であることが多いです。
- 自分の「常識」「当たり前」と思っていることは、他人にとっては異なる場合もあります。
怒りの性質
高いところから低いところへ
「上司から部下」「先輩から後輩」「発言力の強い人から弱い人」というように、怒りは立場や力の強いところから弱いところへと流れていく性質があります。そのため、自分発信の怒りはもちろん誰かに怒りをぶつけられたときに、それを他の人に連鎖させないようにコントロールすることが大切です。
身近な人ほど強くなる
怒りには、身近な関係になるほど強く大きくなりやすいという性質もあります。「これくらい分かってくれるだろう」という相手に対する期待値の高さが原因と考えられます。気心の知れた相手には怒りが向きやすくなり、怒りの程度も強くなる傾向があります。身近な相手でも感情ではなく言葉で伝えることが大切です。
怒りは周囲にも伝染する
「楽しい」という感情が自然に周囲に伝わり、和やかな雰囲気をつくり出すように、感情は周囲に伝染しやすという性質があります。怒りの感情は、ほかの感情よりも強いエネルギーを持ち伝染しやすいと言われています。
怒りをコントロールする方法

深呼吸して数秒待つ
深呼吸は医学的にも怒りの鎮静効果があるのではないかと言われています。深呼吸には副交感神経を高め、心身をリラックスさせる働きがあるからです。イライラを感じたときは、4秒かけて鼻から息を吸い、8秒かけてゆっくりと吐く呼吸を繰り返してみてください。怒りから気を逸せる効果も期待できます。
怒りに気づき、ポイントを見極める
まずは客観的に自分が怒っているというその感情に気づくことが大切です。その上で、怒りの感情が生み出されているポイントをよく見極めることです。そうすることで、怒る必要がなかったと気づけることもあります。怒りの感情をすぐにぶつけるのではなく、一度冷静になって考えることが大切です。
怒りの原因となる物事の捉え方を変える
「こうあるべき」という自分の見方を変えてみることもおすすめです。自分の理想が高すぎることによる怒りかもしれません。別の角度から捉えてみることで、すんなりと受け入れられることもあります。また、自分の思考を緩めて「〜でもいいや」にしてみましょう。
ポジティブな言葉で思いを伝える
怒りの感情が出ても、相手と言い合いにならないようにポジティブな言葉を選ぶことも大切です。「あなたのせいだ」「あなたが悪い」などネガティブな発言は控え、他人の気持ちを思いやる優しさを持つことで、良好な人間関係が築けます。
感情をコントロールするために毎日実践できること
気持ちに余裕を持つことを心がける
怒りの感情をコントロールするためには、心身にある程度の余裕が必要です。自分の限界を知り、心に余裕をつくるための習慣を身につけるといいでしょう。食生活や運動習慣も◎!スケジュールを詰めこみすぎないことも大切です。
睡眠時間を十分にとる
睡眠不足の人は怒りやすくなるという研究もあります。自分にとって適切な睡眠時間を知り、脳を休めることも大切です。
ひとつの考え方にこだわりすぎない
日頃からひとつの考え方にこだわりすぎず、様々な考えを取り入れる柔軟な思考を心がけましょう。ひとつの考え方にこだわりすぎると、他人の意見が受け入れられずイライラしてしまいます。こうあるべきだと断定する考え方を見直すことが大切です。読書で教養と視野を広げることもオススメです!
「こうあるべき」から「それもいいね!」に思考を変えてみましょう!
まとめ
怒りの感情は誰しもが持っているものであって、決して怒り自体が悪いわけではありません。不必要な怒りは自分を苦しめ、相手との関係を乱します。怒りを上手にコントロールできれば、怒りの連鎖を断ち切ることができるかもしれません。まずは自分の怒りと向き合い、分析してみることから始めましょう!
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